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仕入れ資金による調達

仕入れと売上の時差表テンプレート|Excelで資金の谷を出す

営業黒字810万円でも、7か月目に現金がマイナスになる。仕入れの支払いと売上の入金の時差を月次で並べ、累積の谷を出すExcelテンプレートです。

公開:2026年9月14日 Creww Finance Media 編集部
この記事の内容

  1. 黒字なのに現金が足りない、を1枚で見る
  2. テンプレートをダウンロードする
  3. 表に入れる3つの前提
  4. 数字で見る|営業黒字810万円の会社
  5. 累積の谷が、用意すべき資金
  6. なぜ年間の収支がマイナスに見えるのか
  7. 3つの前提が、それぞれ何をしているか
  8. 前提①|売上の入金サイト
  9. 前提②|仕入れの支払サイト
  10. 前提③|仕入れの先行
  11. 数字で見る|サイトを1か月動かすと
  12. どの前提から動かすか
  13. 入れてはいけない数字
  14. 下振れさせて、もう一度見る
  15. この表で分からないこと
  16. 月次で更新して、実績と比べる
  17. 粗利率を実績で確認する
  18. 資金が足りないと分かったら
  19. チェックリスト
  20. よくある質問

黒字なのに現金が足りない、を1枚で見る

損益計算書では利益が出ているのに、資金が足りなくなる。その原因のほとんどは、仕入れの支払いと売上の入金の時差です。

営業黒字810万円でも、7か月目に現金がマイナスになる

この記事のテンプレートの初期値は、年間の営業損益が+810万円の会社です。それでも7か月目に累積の現金が▲60万円になります。損益だけを見ていると、この谷は見えません。

入金サイト売上を計上してから現金が入るまでの期間。
支払サイト仕入れを計上してから現金が出るまでの期間。
仕入れの先行売る何か月前に仕入れるか。在庫を持つほど長くなる。
累積の谷累積の現金が最も低くなる金額。用意すべき資金の目安。
この章の要点

黒字と現金は別。時差が谷を作ります。

テンプレートをダウンロードする

月ごとの売上と仕入れを入れると、累積の過不足が自動で出る表です。

TEMPLATE 仕入れと売上の時差表

6シート構成。「1 前提」にサイトと粗利率、「2 月次の計画」に月ごとの売上を入れると、「3 資金の過不足」に累積の現金と谷が自動で出ます。数式が入っているので、前提を変えると全体が動きます。

月売上(万円)仕入れ(万円)その他の支出(万円)売上の入金仕入れの支払い固定費単月の収支累積の現金
※前提入金サイト2か月支払サイト1か月仕入れ先行1か月粗利率30%固定費250万/月期首現金1500万
1800560000250-2501,250
280084000560250-810440
31,2006300800840250-290150
49006300800630250-8070
59001,05001,200630250320390
61,50070009001,050250-400-10
71,0006300900700250-50-60
890091001,500630250620560
91,30070001,000910250-160400
101,0007000900700250-50350
111,00098001,300700250350700
121,400001,000980250-230470
合計12,7008,330010,3008,3303,000-1030
※累積の谷-607か月目
※期末の現金470
※年間の営業損益810粗利3810-固定費3000

Excel版は、株数と1株あたり金額を入れると持株比率が自動で出ます。 入力するところは水色、自動で計算されるところはグレーに塗り分けてあります。 1枚目に使い方、最後に用語集が入っています。

コピーを押すと、タブ区切りでクリップボードに入ります。 Googleスプレッドシートに貼ると列が揃ったまま入ります(計算式は入りません)。

入っている数字はすべて記入例です。実在の会社のものではありません。 自社の数字に置き換えて使ってください。

シート 何をするか
はじめに 使い方と、入れてはいけない数字
1 前提 サイト・粗利率・固定費・期首現金を入れる
2 月次の計画 月ごとの売上を入れる(仕入れは自動計算)
3 資金の過不足 累積の現金と、谷が出る
4 サイトを変えたら サイトを1か月動かした場合の効果
用語と計算式 各項目の定義
入力するのは、白いセルだけ

灰色のセルには数式が入っています。「1 前提」の6項目と、「2 月次の計画」の売上だけを入れてください。仕入れは、売上と先行期間から自動で計算されます。

この章の要点

入力は前提6項目と月ごとの売上だけです。

表に入れる3つの前提

前提 意味 初期値
売上の入金サイト 売ってから何か月後に入るか 2か月
仕入れの支払サイト 仕入れてから何か月後に払うか 1か月
仕入れの先行 売る何か月前に仕入れるか 1か月
粗利率 売上に対する粗利の割合 30%
月々の固定費 人件費・家賃など 250万円
期首の現金 スタート時点の残高 1,500万円
この初期値では、3か月の時差がある

売る2か月前に仕入れ、その翌月に払い、売った2か月後に入金される。支払いから入金まで、3か月空いています。この3か月が谷を作ります。

この章の要点

支払いから入金まで3か月。ここが谷の正体です。

数字で見る|営業黒字810万円の会社

初期値での12か月の動きです。単位は万円。

月 売上 入金 支払い 固定費 単月 累積
1 800 0 0 250 −250 1,250
2 800 0 560 250 −810 440
3 1,200 800 840 250 −290 150
4 900 800 630 250 −80 70
5 900 1,200 630 250 +320 390
6 1,500 900 1,050 250 −400 −10
7 1,000 900 700 250 −50 −60
8 900 1,500 630 250 +620 560
9 1,300 1,000 910 250 −160 400
10 1,000 900 700 250 −50 350
11 1,000 1,300 700 250 +350 700
12 1,400 1,000 980 250 −230 470
+810万円年間の営業損益
−60万円累積の谷(7か月目)
470万円期末の現金

年間の粗利は3,810万円、固定費は3,000万円。営業損益は+810万円の黒字です。それでも6〜7か月目に現金がマイナスになります。

この章の要点

黒字でも、6〜7か月目に現金が尽きます。

累積の谷が、用意すべき資金

見るのは単月ではなく、累積

単月の収支は、黒字と赤字を行き来します。資金繰りで意味があるのは、累積がどこまで沈むかです。この例なら、7か月目の▲60万円が最も深いところです。

手段 この例で必要な額
期首の現金を増やす +60万円以上
当座貸越の枠を持つ 100万円程度
サイトを改善する 次の章
固定費を下げる 月5万円で12か月なら60万円

この例の谷は60万円と小さい数字ですが、売上規模が10倍になれば、谷も10倍になります。自社の実数を入れて確認してください。

この章の要点

用意すべきは累積の谷の深さです。

なぜ年間の収支がマイナスに見えるのか

この表の「年間の収支」は▲1,030万円と出ます。黒字なのに、なぜマイナスなのか。

項目 金額 説明
年間の売上 12,700万円 12か月分
12か月間に入金された額 10,300万円 1〜10月分だけ
まだ入っていない額 2,400万円 11・12月分(売掛金)
12か月間の支払い 8,330万円 —
12か月間の固定費 3,000万円 —
差引 ▲1,030万円 10,300−8,330−3,000
入金が2か月遅れる分、最後の2か月分が残っている

入金サイトが2か月あるため、11月・12月の売上2,400万円は、まだ現金になっていません。これが売掛金として残っている分です。翌年に入ってきます。

期首の現金1,500万円から1,030万円が減って、期末は470万円。これは損ではなく、売掛金に変わっただけです。ただし現金としては手元にありません。

この章の要点

▲1,030万円は損ではなく、売掛金に変わった分です。

3つの前提が、それぞれ何をしているか

前提 1か月動かすと 交渉の相手
入金サイト 短くすると現金が増える 取引先
支払サイト 延ばすと現金が増える 仕入先
仕入れの先行 短くすると現金が増える 自社の在庫管理
3番目だけは、交渉が要らない

入金と支払いのサイトは相手との交渉が必要ですが、仕入れの先行期間は自社の在庫管理で決まります。いちばん自分でコントロールしやすい項目です。

この章の要点

仕入れの先行だけは、交渉なしで動かせます。

前提①|売上の入金サイト

条件 サイト(か月)
即金・前受け 0
月末締め翌月末払い 1
月末締め翌々月末払い 2
検収後に締めて翌々月末 2〜3
手形(サイト120日) 約4〜5
検収のタイミングで、実質のサイトが延びる

「月末締め翌々月末払い」でも、検収が翌月にずれ込めば、実質は3か月になります。契約書の文言ではなく、実際の入金日で入れてください。

入金を早める方法は 「債権による調達」とは何を指すか の記事で扱っています。

この章の要点

契約書の文言ではなく、実際の入金日で入れてください。

前提②|仕入れの支払サイト

条件 サイト(か月)
前払い マイナス(先に払う)
納品時に現金 0
月末締め翌月末払い 1
月末締め翌々月末払い 2
前払いの場合は、この表では扱いきれない

支払サイトにマイナスは入れられません。前払いがある場合は、「2 月次の計画」の仕入れの行を、実際に払う月に直接入力してください。

支払サイトを延ばす交渉は 仕入先との支払条件交渉 と 仕入先への支払いを遅らせると、何と引き換えになるか の記事で扱っています。下請法の制限があるため、相手によっては延ばせません。

この章の要点

前払いがある場合は、仕入れの行を直接入力してください。

前提③|仕入れの先行

商売の形 先行(か月)
受注してから仕入れる 0
1か月分の在庫を持つ 1
3か月分の在庫を持つ 3
海外から輸入(リードタイム長い) 3〜6
年に1回まとめて仕入れる この表では扱えない
先行期間は、在庫回転日数とほぼ同じもの

3か月分の在庫を持つということは、在庫回転日数が約90日ということです。回転日数を短くすれば、先行期間も短くなります。

在庫回転日数と現金の関係は 在庫回転日数が1日延びると、現金はいくら減るか の記事で、専用のテンプレートとあわせて扱っています。

年に1回まとめて仕入れる商材は、この表の構造に合いません。年に1回しか仕入れない商材の資金計画 の記事を参照してください。

この章の要点

先行期間は在庫回転日数と同じものです。

数字で見る|サイトを1か月動かすと

「4 サイトを変えたら」のシートで出る数字です。

できること 増える現金
入金サイトを1か月短くする 約1,058万円
支払サイトを1か月延ばす 約694万円
両方 約1,753万円
入金サイトのほうが、効果が大きい

増える金額は、それぞれの月平均の金額とほぼ同額です。売上のほうが仕入れより大きいため、入金サイトを動かすほうが効きます。

この例では、どちらか一方でも実現すれば谷は完全に埋まります。60万円の谷に対して、694万円の効果があるためです。

ただし、この数字は概算です。月ごとの金額が違うため、正確には「1 前提」のサイトを実際に変えて、「3 資金の過不足」を見てください。

この章の要点

効果は月平均の金額とほぼ同額。入金側のほうが大きい。

どの前提から動かすか

順 やること 難易度
1 仕入れの先行を短くする(在庫を減らす) 自社で決められる
2 入金サイトを短くしてもらう 取引先しだい
3 前受け・着手金を導入する —
4 支払サイトを延ばしてもらう 下請法の制限あり
5 売掛金を早期化する 費用がかかる
6 当座貸越の枠を作る 銀行の与信
4番を先にやらない

支払いを延ばすのはいちばん手軽に見えますが、仕入先の資金繰りを圧迫し、条件の悪化や取引の停止につながります。自社でできる1番から順に手をつけてください。

この章の要点

自社でできる1番から。支払い延長は最後です。

入れてはいけない数字

やってはいけないこと 何が起きるか
取れる確証のない受注を入れる 表が「足りている」と出る
入金予定日を実際より早く書く 谷が浅く出る
支払予定日を実際より遅く書く 谷が浅く出る
税金・社会保険料を入れ忘れる 納付月に資金が足りなくなる
借入の返済を入れ忘れる 同上
賞与を入れ忘れる 支給月に足りなくなる
この表は、希望を入れれば必ず「大丈夫」と出る

資金繰り表の価値は、足りないことを事前に知らせることにあります。楽観的な数字を入れると、その機能を失います。

4〜6番目は「その他の支出」の列に入れてください。税金・社会保険料・賞与・返済は、忘れられやすく金額が大きい支出です。

この章の要点

税金・賞与・返済は「その他の支出」に必ず入れてください。

下振れさせて、もう一度見る

下振れさせる項目 変え方
売上 計画の8割・7割で入れ直す
入金サイト 1か月延ばす(遅延を想定)
粗利率 5ポイント下げる
固定費 1割増やす
2つの数字を見る|計画どおりと、下振れ

計画どおりの谷と、下振れした場合の谷。用意すべき資金は、後者です。計画どおりに進むことを前提にした資金計画は、ほぼ必ず不足します。

とくに入金サイトを1か月延ばして見ることをおすすめします。取引先1社の支払いが遅れるだけで、谷は大きく深くなります。

この章の要点

用意すべきは下振れした場合の谷です。

この表で分からないこと

分からないこと どうするか
月内の資金の動き 月末に集中する支払いは、日繰りで見る
取引先ごとの遅延 大口だけ別行にする
年に1回の大きな仕入れ 別の考え方が要る
消費税の納付 「その他の支出」に入れる
設備投資 同上
季節による粗利率の変動 月ごとに分けたい場合は列を足す
月次では見えない谷がある

月末に支払いが集中する会社では、月次では足りていても、月末の数日だけ足りないことがあります。ぎりぎりの水準なら、日次の資金繰り表も併用してください。

この章の要点

月次で足りていても、月末の数日が足りないことがあります。

月次で更新して、実績と比べる

やること 頻度
実績を入れて、計画とのズレを見る 毎月
先の12か月を作り直す 毎月(ローリング)
入金サイトの実績を確認する 四半期
金融機関に見せる 融資の相談時
ズレの理由を、毎月ひとつ特定する

計画と実績がずれたとき、売上が違ったのか、入金が遅れたのか、支払いが増えたのかを特定してください。それが翌月の精度を上げます。

この表は、金融機関への説明資料としても使えます。「いつ、いくら足りなくなるか」を示せれば、資金使途と返済原資の説明になります。

資金使途の説明は 資金使途は、どう説明すると通りやすいか の記事で扱っています。

この章の要点

毎月更新し、ズレの理由を特定してください。

粗利率を実績で確認する

この表の仕入れは、売上に原価率を掛けて自動計算されます。だから粗利率が実態とずれていると、仕入れの金額も全部ずれます。

粗利率 年間の仕入れ(売上12,700万円) 初期値との差
25% 9,525万円 +635万円
30%(初期値) 8,890万円 —
35% 8,255万円 −635万円
5ポイントのずれで、年635万円変わる

粗利率を実態より高く見積もると、仕入れが少なく計算され、谷も浅く出ます。決算書または試算表の実績で確認してください。

また、粗利率は商品や時期によって変わります。季節で大きく変動する場合は、「2 月次の計画」の仕入れ(C列)を月ごとに直接入力するほうが正確です。

※ 上の表の年間の仕入れは、12か月分の売上すべてに原価率を掛けた金額です。テンプレートでは仕入れが1か月先行するため、12か月目の仕入れが翌年分になり、表示される合計は8,330万円になります。

この章の要点

粗利率が5ポイントずれると、仕入れが年635万円変わります。

資金が足りないと分かったら

谷がマイナスになったとき、打てる手には順序があります。

順 手段 費用
1 在庫を減らす(仕入れの先行を短く) なし
2 入金を早めてもらう なし(値引きを求められることも)
3 前受け・着手金を導入する なし
4 当座貸越の枠を作る 使った分だけ
5 短期の運転資金融資 金利
6 売掛金の早期化 手数料
7 売上計画を縮小する 機会損失
枠は、足りると分かっているうちに作る

4番はもっとも使い勝手のよい手段ですが、資金が足りなくなってから申し込んでも間に合いません。この表で谷が見えた時点で、余裕をもって相談してください。

7番も選択肢です。売上を追うほど谷は深くなります。資金が用意できないなら、成長の速度を落とすのが正しい判断になることがあります。

枠の作り方は コミットメントラインと当座貸越枠の使い分け の記事で扱っています。

この章の要点

枠は足りると分かっているうちに作ってください。

チェックリスト

時差表を作るとき

  • 入金サイトを、契約書ではなく実際の入金日で確認した
  • 検収のずれ込みを織り込んだ
  • 支払サイトを、実際の支払日で確認した
  • 前払いがある場合、仕入れの行を直接入力した
  • 仕入れの先行期間を、在庫回転日数から出した
  • 粗利率を、実績で確認した
  • 月ごとの売上を、取れる確証のある数字だけで入れた
  • 税金・社会保険料を「その他の支出」に入れた
  • 賞与を支給月に入れた
  • 借入の返済を入れた
  • 累積の谷の深さと、その月を確認した
  • その金額を用意できるか確認した
  • 売上を8割・7割に下げて、もう一度見た
  • 入金サイトを1か月延ばして、もう一度見た
  • サイトを1か月動かした場合の効果を確認した
  • 月末に支払いが集中していないか確認した
この章の要点

8〜10番は忘れられやすく、金額が大きい支出です。

よくある質問

Q. 黒字なのに現金が足りなくなるのはなぜですか
仕入れの支払いと売上の入金に時差があるためです。テンプレートの初期値は年間の営業損益が+810万円の黒字ですが、支払いから入金まで3か月空くため、7か月目に累積の現金が▲60万円になります。
Q. この表で何を見ればよいですか
累積の谷です。単月の収支は黒字と赤字を行き来しますが、資金繰りで意味があるのは累積がどこまで沈むかです。その金額が、用意すべき資金になります。
Q. 入力するのはどこですか
「1 前提」の6項目(入金サイト・支払サイト・仕入れの先行・粗利率・固定費・期首現金)と、「2 月次の計画」の月ごとの売上だけです。仕入れは売上と先行期間から自動計算されます。
Q. 年間の収支がマイナスと出るのですが
入金サイトが2か月あるため、11月・12月の売上2,400万円がまだ現金になっていないからです。損ではなく、売掛金に変わった分です。翌年に入ってきます。
Q. 3つの前提のうち、どれから動かすべきですか
仕入れの先行期間です。入金と支払いのサイトは相手との交渉が必要ですが、先行期間は自社の在庫管理で決まります。いちばんコントロールしやすい項目です。
Q. サイトを1か月動かすと、いくら変わりますか
それぞれの月平均の金額とほぼ同額です。この例なら入金サイトを1か月短くして約1,058万円、支払サイトを1か月延ばして約694万円です。売上のほうが大きいため、入金側のほうが効きます。
Q. 支払サイトを延ばすのがいちばん手軽では
手軽に見えますが、仕入先の資金繰りを圧迫し、条件の悪化や取引の停止につながります。また下請法の制限もあります。自社でできる在庫の削減から先に手をつけてください。
Q. 前払いの仕入れがある場合はどうしますか
支払サイトにマイナスは入れられません。「2 月次の計画」の仕入れの行を、実際に払う月に直接入力してください。C列は自動計算ですが、上書きできます。
Q. 入れ忘れやすい支出は何ですか
税金・社会保険料、賞与、借入の返済です。いずれも金額が大きく、特定の月に集中します。「その他の支出」の列に、納付月・支給月の金額を入れてください。
Q. 計画どおりの谷だけ見ればよいですか
いいえ。売上を8割・7割に下げた場合と、入金サイトを1か月延ばした場合でも見てください。用意すべきは下振れした場合の谷です。計画どおりを前提にした資金計画は、ほぼ必ず不足します。
Q. 月次で足りていれば安心ですか
月末に支払いが集中する会社では、月次で足りていても月末の数日だけ足りないことがあります。ぎりぎりの水準なら、日次の資金繰り表も併用してください。
Q. 金融機関に見せてもよいですか
有効です。「いつ、いくら足りなくなるか」を示せれば、資金使途と返済原資の説明になります。ただし楽観的な数字を入れた表は、説得力を失います。
Q. 粗利率はどれくらい影響しますか
大きく影響します。仕入れは売上に原価率を掛けて自動計算されるため、粗利率が30%から25%に変わるだけで、年間の仕入れが635万円増えます。決算書または試算表の実績で確認してください。
Q. 谷がマイナスになったら、何から手をつけますか
費用のかからない順です。在庫を減らす、入金を早めてもらう、前受けを導入する。それでも足りなければ当座貸越の枠を作ります。枠は、資金が足りなくなってからでは間に合いません。
出典