私はもともと食に対して、それほど問題意識を持っていませんでした。地域活性化と新しい取り組みをしたいという好奇心から農業事業を起業しましたが、その時ようやく「食」に対する様々な課題を意識するようになりました。
「環境のために廃棄物の削減」「規格外の野菜を有効活用」など、誰もが考える課題が「食」には数多くありますが、本気で解決しようと思ったときに具体策が思い浮かびませんでした。複雑で難しい課題です。
課題が解決できず悔しいと感じた私は、課題解決するための事業を起業し、成功例を世界に広げたいと考え続け今に至ります。
私にはこの課題を解決して、実際の製品を届けて喜んでほしい身内や仲間がいます。だから達成する以外の選択肢はありません。その人たちの喜ぶ顔を世界に広げていくことが今の生きがいでもあります。
・食品廃棄物を食べ物に再利用するのは困難だ→困難を解決する機械を
・そんな機械は実際あるのか→なければ改良開発
・製品ができてもビジネスとして利益があがらないのではないか→利益があがる製品を創るために研究を
この様な思いの中、当事業は今後も課題を解決し続け「未来の食品事業」として成長していきます。
【食品廃棄物を分子レベルまで分解する独自技術を通し、「食べられないもの」から「価値のあるもの」を取り出す】
弊社は「加水分解」「酵素分解」「乳酸菌分解」の3つのコア技術を組み合わせることにより、食品廃棄物を分解し、糖やタンパク質、うまみ成分などの細かい成分に分解していきます。そして、取り出した各成分を活用することで、調味料や食材、サプリメント等の「価値のあるもの」に再利用することが可能です。さらに、北海道大学との共同研究で、これまで分解が難しかったセルロースを分解する技術を開発しました。
我々が開発したセルロース分解技術は、あらゆる食品や植物を有用成分と個体セルロース、糖水溶液に分解します。これにより、野菜や果実などの元々食べられるものだけではなく、皮や木の枝、葉などの食べられないものからもセルロースを取り出すことができ、多くの食品などにリサイクルができます。これらの技術により、賞味期限切れや品質基準未満で廃棄されている食品から別の食品などにリサイクルが可能になることで、事業者のコスト削減につながるだけでなく、日本全体の食品ロス問題の解決につながります。