日本の「食」と「農」の未来を本気で心配しています。
農業就業者が175万人を切り、さらに毎年11万人ずつ減少していく現状の中、
国が進める大規模化や6次産業化策だけでは現在私たちが享受している豊かな食環境は維持できなくなるでしょう。
だから中小農家を守り、後継者に繋ぐための具体策を打たなければなりません。今すぐ。手遅れになる前に。。
3年前、それが「農家の孫でありながら農業に従事していない自分の責任」だと気づき、当事業を立ち上げました。
建築家が農業に取り組むのは珍しいかもしれません。
しかしこれからの農業はロボットと協働するような世界となり、農場や植物工場の空間設計もガラリと変わる必要があります。次世代へ繋ぐために教育やエンタメを必要とする場面もあるでしょう。そうした施設設計ではこれまでの知見を活かすことが出来、また旧来の農業の常識に縛られない自由な企画提案も出来るはずです。
今回の提案では農家と需要家、新規就農希望者などをつなぐICTの仕組みから地域の価値作りをトータルに提供できるよう考えています。
”時空間デザイン” をコンセプトに、建築・ランドスケープデザインからスマホアプリ開発まで、脱領域のデザイン活動を展開。
2016年に設立した株式会社 PROPELa では、「時間」を普遍的なプラットフォームと捉え、
人の日常に寄り添うスケジューラやプランナー、マネジメントツールなどを起点としたサービスを企画・開発しています。
具体的には、日本が直面する大きな社会問題のひとつ「農業」の復興に寄与すべく
「農業=時間の産業」と捉えて、この分野の支援のためのプロジェクトを進めています。
2019年に参加したアグリテックビジネスコンテスト(主催:埼玉県深谷市)「DEEP VALLEY Agritech Award 2019」にて
”時空間デザイン”による地域社会農業の仕組みを提案し「コンセプト部門 最優秀賞」を受賞。
2020年3月、深谷市による第三者割当増資が実施され、同市を実証フィールドとした地産地消・域内物流システムによる
地域社会農業の実現に向けたサービス開発を始動。(20年秋〜冬に実証実験を予定)
今後はその仕組みを他の地域にも展開し、全国的なサービスに育てていく計画です。