パン屋における食料廃棄問題。一般社団法人 日本パン工業会によると、2015年の廃棄物発生量は177.3(千トン)、CO2排出量は1,070,183。小規模ビール事業者の廃棄される麦芽かすは、年10トン。2050年には全世界の人口が90億人に達すると予想され、地球上の全ての人に食べ物を行きわたらせるためには、食料生産量を現在の2倍に増やさなくてはならないと言われています。つまり、今後の食料危機が懸念されているにもかかわらず、大量の食料廃棄物が存在している状況です。どの事業者も、独自で食品ロス削減に動いてはいるが、あくまで個別の動きに留まっているため、業界の垣根を超えたムーブメントを生み出すために、CRUSTのプロジェクトをはじめました。
日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は650万トン、これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成30年で年間約390万トン)の1.6倍に相当します。また、食品ロスを国民一人当たりに換算すると"お茶腕約1杯分(約132g)の食べもの"が毎日捨てられていることになるのです。「もったいない」と思いませんか? 廃棄パンからビールを生み出す試み、廃棄ビールからパンを生み出す試み、はそれぞれ世界中で行われているプロジェクトです。然し乍ら、あくまで一方通行であり、片方の事業者としての動きに留まっています。これを、双方向、まるで円のように循環する仕組みづくりを目指しています。