私がこの事業を始めた理由は、20年の営農経験の中で「地方の農業課題と衰退する街並みを、テクノロジーで同時に救いたい」と強く痛感したからです。
かつて15年間、認定農業者として土に触れてきた私は、担い手不足や食品廃棄(生ゴミ)の深刻さを肌で感じてきました。一方で、地域の中心である商店街からは活気が失われ、空き店舗が目立つようになっています。この双方の課題をバラバラに解決するのではなく、「一つの循環」で結びつけられないかと考えたのが原点です。
私たちのシステムは、商店街の生ゴミを小型メタン装置で無臭の液肥に変え、空き店舗の植物工場でプレミアム野菜を育てて街へ還元します。そこは障がい者の方々が安心して働ける場所になり、いざという時は災害時の自立電源にもなります。
ただのビジネスではなく、環境・経済・福祉・防災が自然に繋がる「優しく強い街の未来」を、ここ呉市から地域のみなさんと共に創り上げたい。その強い想いで、私たちは挑戦を続けています。
下記の写真は、神奈川県の葉山の旧幼稚園跡に植物工場ユニットを設置している様子。
私たちの根底にあるのは、「誰一人、何一つ取り残さない、真の地域自給型コミュニティを創る」という強い信念です。この事業を一時的なブームで終わらせず、呉市に深く根付かせて成長させるため、私たちは3つの信念に基づき展開します。
第一に「日常の安心を創る(福祉・経済)」こと。空き店舗を植物工場へ再生し、障がい者の方々が主役となってイキイキと働ける農福連携の場を確立します。第二に「地域のゴミを資源に変える(環境)」こと。飲食店の生ゴミを回収して無臭の液肥に変える循環を回し、商店街全体のコスト削減とSDGsの価値を高めます。第三に「地域を守る砦になる(防災)」こと。この日常の循環システムが、災害時には「自立型のエネルギー拠点」へと姿を変え、街と市民の命を守るインフラになります。
実証実験を通じてIoT遠隔管理システムを確立し、現場の運用を徹底的にスマートに省人化しつつも、地域で生まれるぬくもりや助け合いを何より大切にする。この「先端技術×ローカルな優しさ」の掛け算こそが、私たちが目指す持続可能な成長モデルです。