在宅介護の高齢者や認知症の高齢者など社会的、精神的に孤立している高齢者は、物事に対する意欲が低下しており、QOLを高めることは今日の高齢者福祉において最も難解な課題である。　そこで、介護施設に入居、通所している高齢者や認知症の方にとっては、地域の美術館などへ自ら出かけることが身体的に難しい場合が多く、アートに触れる鑑賞機会を届ける活動だけでは不十分です。そこで、高齢者の能動的で創造的な参加を促す活動が必要になります。特に体験型の活動は高齢者の失われたと思われていた能力が引き出され、表情が豊かに、言葉が出せるようになり集中力が高まるなどの効果があり、健康寿命とともに感度寿命を延伸してQOLを高められことが期待されます。

eアート教室を活用して認知症リスクの高い高齢者（または要介護者）とその家族（または介護者）が、共に楽しみながら、継続的に認知症予防や認知症ケアを実施できるサービスです。
高齢者がアート創作を行っている時に、画面操作の色/形状認知や描画速度から認知機能の身体反応と、カメラやタッチペンから顔面の血流変化や発汗状態など生体データから情動機能の身体反応をモニターして、AI解析後に音声/振動など報酬系行動を促すフィードバックを行うことで創作意欲の向上を図り、自立支援やコミﾕニティー参加につながる行動変容を促進する。
さらに、高齢者がアート創作の過程で感じる情動機能の変化から精神状態を把握することでき、うつ病や認知症の兆候などのメンタルケアに活用して、家族や介護者との間の非言語的コミュニケーションを円滑にすることも可能である。