•光による量子計算のメリット
現在開発が進んでいる超伝導量子ビット方式は極低温まで冷やす冷却器、イオントラップ方式は真空槽を用意する必要があります。
対し、光による量子計算は常温常圧下で行うことが可能なため、将来的な装置の小型化が期待されます。
また、複数の離れた地点間での量子状態の通信には、光を用いることが想定されます。
よって、計算自体も光で行うことはシステムとして自然な発想です。
•光量子計算に用いるツールについて
上記の超伝導量子ビット方式やイオントラップ方式による計算は、合わせて量子ビット式と呼ぶことができます。
これは2つの離散的な状態(|0>, |1>)をベースとしています。
光は量子ビット式の計算も可能ですが、近年は光の連続量としての性質を用いた計算方式の開発が進められています。
連続量方式は、状態やゲート素子の表現が量子ビット式と異なるため、連続量計算に対応したツールが必要です。
弊社は、blueqatの下で2年の歳月をかけてオリジナルのphotonqatSDKをpythonで開発。
最近ではGBSと呼ばれる基本のアルゴリズムにおけるアプリケーションの開発に成功。
ハードウェアはカナダのXanaduや米国のPsiQが開発をしていますが、
100億から500億円をこえる莫大な開発費が投入されています。
PsiQuantum Raises $450 Million to Build Its Quantum Computer
https://www.wsj.com/articles/psiquantum-raises-450-million-to-build-its-quantum-computer-11627387321
一方でソフトウェアの開発ノウハウは世界中どこにもなく、自分たちで作らなくてはいけません。
弊社では、blueqatの下で2年の歳月をかけてオリジナルのphotonqatSDKを
pythonで開発し、最近ではGBS(ガウシアンボソンサンプリング)と呼ばれる
基本のアルゴリズムにおけるアプリケーションの開発に成功しました。