現状・課題の把握、その解決策と目指す姿
アフターコロナのインバウンド観光において、地域が世界から選ばれる観光地であり続けるために、文化観光やサステナブルツーリズムへの取組が必要不可欠となっています。そうした中で新たな観光コンテンツの提供手法が求められています。
そこで本事業において、文化観光やサステナブルツーリズムの取組を体験や体感できるような環境を提供すべく、多様なテーマ型観光を相互に簡便に連携できるような連携基盤(プラットフォーム)を活用し、以下の事業内容に則して、文化観光の強化による地域活性化に資するような環境整備を行うこととします。
また本事業終了後は、本事業に係るプラットフォームの更なる機能強化を行い、外国人観光客を始め国内外の観光客を対象に観光客満足度調査やJSTS-D※の指標カテゴリに基づく調査を継続して実施することにより、観光客満足度の向上や文化観光、持続可能な観光地づくり、サステナブルツーリズムを推進するに当たっての様々な課題を抽出し、それらの課題解決に向けて、関係者が連携して取り組めるような環境を整備することを目指します。
※ 日本版持続可能な観光ガイドライン
構築する観光地経営の改善につながるモデル
(1)構築するモデル
ロングストーリーツアーの造成を通して、文化観光やサステナブルツーリズムに関する地域の幅広い取組を整理するとともに、外国人観光客目線の参加者の意見を聞くため、それと連動するモニターツアーや観光客満足度、JSTS-Dの指標カテゴリに基づく調査を実施することにより、文化観光やサステナブルツーリズムによる観光地域の自己評価、課題やアイデアの抽出、地域へのフィードバック機能を強化し、地域貢献を目指しています。
(2)他地域等との差別化や競争上の優位性を確保する方法
観光分野では活用実績の少ないトランスメディアストーリーテリング※2というマーケティング技術を活用することにより、欧米豪の日本文化の関心層やファン層に対して、従来(基準として2019年を想定)に比して、観光消費額や観光客満足度の向上効果を期待しています。
※2 断片化した物語の世界を複数のメディアに散りばめて、一つの物語世界を形成するマーケティング手法