【背景】
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの普及・電化・水素活用など、あらゆる領域において取り組みが進められています。
しかし、新興国でのガソリン使用や鉄鋼生産など、これらの取り組みだけでは完全な脱炭素化が困難な領域も存在しており、どうしても削減できないCO2については、大気中からCO2を回収・除去することで「負のCO2排出量」を生み出し、既存のCO2排出量を相殺してネットゼロを目指す必要があります。
負の排出量に対する需要は今後爆発的に増加するといわれており、2020年から2050年までの30年間で約100倍の市場規模に成長すると期待されています。
【課題】
脱炭素化の切り札ともいわれる負のCO2排出技術ですが、大気中に含まれるCO2の割合はわずか0.04%ほどと言われており、これを回収するのは容易ではありません。
既存の技術(直接大気回収・海洋肥沃化・風化促進等)の多くは、大気中のCO2を回収するために膨大なエネルギー・コスト・敷地を必要とすることから、未だ広く普及するには至っていません。
【解決策】
ライノフラックスは、「バイオエネルギー炭素回収」というアプローチを通じて、この課題解決を目指します。
バイオエネルギー炭素回収は、大気中からCO2を回収した植物(=バイオマス)を原料として、電気エネルギーと高純度CO2を抽出・除去していくアプローチです。
私たちの強みとして、①CO2回収コストがほぼゼロであり、②膨大な敷地も不要、さらに③通常の2-4倍の効率でクリーンな電気を同時に生産することができます。経済的にも環境的にも持続可能な次世代の事業です。
【プロダクト】
ライノフラックスは、"Rhino House"と呼ばれる次世代型のバイオエネルギー炭素回収プラントを設計・開発し、顧客に販売します。
【技術】
京都大学化学工学研究室で7年の開発期間を経て生み出された「ハイドロケミカルルーピング法」を用います。
これは、金属イオンの酸化・還元反応を用いた炎のない燃焼技術であり、エクセルギー損失を最小限に抑えつつ、バイオマス資源から高純度CO2と電気エネルギーを効率的に抽出できる画期的な手法です。