世界初の実用的なブタの雌雄産み分け法を開発し、養豚産業のスタンダード技術として世界に普及させることで、より低環境負荷な養豚産業を実現化する。
ウシではフローサイトメーターを用いてX精子とY精子を分離、雌雄産み分けする技術が普及している。特に乳牛のメスを多く得ることは、酪農産業では経済的効果が非常に大きく、2000年頃から実用化している。
一方、ブタにおいて、フローサイトメーター法は受胎に必要な精子数の確保、コスト面で実用的ではなく利用が難しい。
広島大学の島田教授が発表した「簡便かつ安価な雌雄産み分け方法」では高価な装置を使わず、試薬と液体のハンドリング操作により、X精子とY精子を分離でき、ブタでの雌雄産み分け技術が実用化することができる。
この技術を実用化することにより、養豚産業の工数低減、使用飼料の低下、アニマルウェルフェアの実現などが見込まれており、養豚産業にとって大きな革新となりうる。