私たちは、3つの大きな問題を解決したいと考えています。一つ目は、機能不全に陥る社会保障制度です。医療と介護だけで約50兆円ものお金を費やし、毎年膨れ上がっています。これは将来世代への借金で賄っており、放っておくことは絶対にできない問題です。二つ目は、医療へのアクセスの問題です。2025年には高齢者の約4割である751万人が独居状態になると言われています。孤独は身体的・精神的・社会的な健康を阻害する要因であり、医療費・介護費の増加に拍車をかける問題で、70歳以上の高齢者の約4割は定期的な健康診断を受けていません。一方、病院側にとっては健康診断を受けてほしいと考えてますが、高齢によって病院までの移動に不便があったり、過疎化によって地域医療が成り立っていないケースが目立ってきています。最後は、看護師の働き方の問題です。潜在看護師は71万人もいると言われています。その原因となるのは、変則的で不規則な復職しにくい勤務体制であったり、医療事故への不安・責任の重さ、人手不足で一人当たりの負担が増加、現代にそぐわない古く固定化された考えに基づく働き方であると考えています。
私たちは、3つの問題である「社会問題」「医療へのアクセスの問題」「看護師の働き方の問題」をテクノロジーと働き方の改革によってすべて同時に解決しようと考えています。それは高齢者向けのヘルスケアで、世界一簡単な健康寿命延伸サービスとして展開します。デジタルデバイスから得られるバイタルサインデータや日常生活下の行動データ。簡易尿検査キットから得られる健康・栄養状態。そして、ユーザー宅へ訪問する看護師から得られる確度の高いユーザー情報。これらのデータを解析することで疾病の重篤化の予防や栄養改善、確度の高い健康管理アドバイス、孤独の解消を図ります。そして、ここで活躍するのが訪問看護師や潜在看護師と呼ばれる看護師などで、遠隔診療時には「Doctor to Patient with Nurse」で実効性の高い遠隔診療が実現できます。