人類全員が食に関わり生きています。「食を生産する地域」から離れ、都市部に住む人類が増え続けることで、逆に幸せとはなにかを考えさせられる局面が増えています。日々、美味しいものを仲間と分かちながら食べることさえできれば、多くの不安は払拭されるはずです。
農業・農村はさまざまな課題の宝庫であり、当社ではいくつかの課題に対して解決策を見出し、事業として運営しています。その一つが、ITとコミュニティづくりを農業に掛け合わせた仕組み「やさいバス」(運営:やさいバス株式会社、https://vegibus.com/)の全国展開です。そのほか、深刻化する人手不足という課題に対しては農作業ロボットの開発や、子供たちの課題解決力育成のためのプログラム「ジュニアビレッジ」(運営:グローカルデザインスクール株式会社、https://glocal-ds.co.jp/)を展開してきました。課題解決へのアプローチを部分から全体デザインへと拡大して、農業を基盤とした技術とコミュニティを融合した人類社会の持続可能性を高める仕組みである「Smart Village OS」(以下、SVOS)の開発に着手しています。
農業×ANY=Happy、農業は約1万年前から人類社会とともに進化してきた産業であり、農業となにかを掛け算すればあらゆる社会課題を解決できるという意味を込めた方程式です。この方程式通り、農業×IT・物流から、分散型流通システム「やさいバス」を開発し、16都道府県に広がっています。また、2018年には農業×人材育成で、アグリアーツという農業現場を活用した起業家精神を養うプログラムを開発し、別会社、グローカルデザインスクールとして創業しています。現在は、急速な人手不足に陥る生産現場に役だつ農業ロボットを開発しています。これらの事業を融合し、また他社とも連携しながら、持続可能な社会システムとしてのSmartVillageOSを進化させていきたいと考えています。