「地域に眠っている資源を、どうすれば新しい価値に変えられるのか?」という問いです。柑橘の皮や枝葉、伐採された木材の端材など、まだ香りとしての可能性を秘めた素材が日本各地にあります。しかし、それらの多くは未利用のまま廃棄されてしまいます。私は香水業界で培った経験と独自の精油化・調香の技術を活かし、それらを100%天然の香りへと変換することで、地域資源に新しい命を吹き込みたいと考えました。香りは、目には見えなくても、人の感情や記憶に深く作用します。だからこそ、駅やまち、イベントや商品に香りを纏わせることで、その土地ならではの価値や物語を体験として届けることができるのです。実際に鉄道会社や自治体、メーカーとの共創を通じて、香りは「地域の名刺」ともいえる新しい役割を果たし始めています。
私は事業を通じて、香りを単なる「消費財」としてではなく、地域の文化や自然を未来へつなぐ“媒介”として育てていきたいのです。目に見えない香りだからこそ、可能性は無限大。この挑戦を通じて、地域資源と人々の心を香りで結び直すことが、私がこの事業を始めた理由です。