患者への生活指導をする中、日本の住環境や生活様式の変化(和室の消失傾向と各家庭のソファー使用率の上昇など)も伴い、年齢に関係なく人生の大半は椅子等を使用するが、良い姿勢を保ちながらリラックスして利用できる椅子が無いことに気付いた(様々な商品を購入して試した結果、納得いく商品が無かった)。健康や子供達の健やかな成長へ椅子の関わりは非常に重要であり、昨今では私の幼少期では考えられないようなアレルギー疾患児童の増加や、コロナ過以前まで、インフルエンザにおける学級閉鎖にまで及ぶ集団感染等などが挙げられる昨今問題となっておる、高齢ドライバーによる事故多発やあおり運転の原因の一端は、シート形状と深く関わる。シート着座時の肉体的・精神的疲労は、筋肉や脳への血流・酸素供給、すなわち心機能や呼吸運動と非常に深く結びついているにも関わらず、これまでそのような観点からの改善がほとんど行われてこなかった。どのような身体の問題であれ、時間の経過と共に解決する方向にあるのか、そうでないのかを見極めることが肝心であり、そうでないのであれば、その人における適切な施術や指導が、必ず必要になる。
「座る」という生活習慣の改善に着手しなければ、救われる方も救われない現実に長年悩まされ、また、私とのご縁が無い方にも商品で対応・解決できる問題や領域も大きい為、商品化へ向け行動を起こしている。まずは、個人を対象としたシートクッションや在宅ワークなどをリラックス状態で長時間行える天板付き一人掛けソファーを製作した。
中枢神経は頭蓋骨・脊柱に納まり、全ての血管や神経はそこより派生する為、姿勢の如何はあらゆる体調との関わりを有する。
姿勢は解決方法が大切であり、意識して姿勢を正すなどの頭で考える行動は制御系が働くため無駄が多い。これは、間脳などが自律神経を調節し、大脳は本来、体内については意識していないからだが(体外についてはものすごい察知をする)、裏を返せば、だからこそ大脳にゆとりがある証拠であり、大脳に意識させた運動では、我々はうまく機能しなくなってしまい、ぎこちない動きや過剰な緊張状態が発生する。日常生活で随意運動はほんのわずかであり、大半は不随意運動である(食事中の咀嚼や嚥下など)
→極力、大脳で意識させずに行える方法が良い。