私たちは医療機器の専門家である臨床工学技士として医療機器の管理、教育に携わってきた。その中で地方や開発途上国の医療機関での勤務や支援を経験したときに、医療機器を扱う臨床工学技士が小中の医療機関で雇用されておらず、不適切な管理や、教育不足により医療事故も発生しており、患者がリスクにさらされている現実があった。そこで私たちは医療機器管理システムを開発し、さらに自分達の知識や技術をシェアできるプラットフォーム作りをおこなっていく。また、新型コロナウイルスパンデミックでは、医療機器や消耗品の数が把握できず、自治体として地域の医療資源を把握するのに苦労した。これは平時から医療機器や消耗品の整理をおこなっていないこと、また情報を外に出す仕組みがないことが原因である。我々は災害時や緊急時にも医療資源の把握を行い、地域医療に役立つ仕組みを構築したいと考えている。