2015年、神戸モスクの理事に「日本に来ているムスリムは食べ物にとても困っている」という話を聞きました。日本人の国民食である安くて美味しいラーメンも食べることが出来ない、是非ハラルのラーメンを作って欲しいと。当時私は一般向けラーメン店を経営しており、その思いは、世界の人々に日本の誇るラーメンを食べて欲しいということでした。店名は世界中の人々が集うハワイになぞらえて、帆を張って海外に出発する、という意味で「麺屋帆のる」というブランドで経営していたのですが、世界中の人々が対象、というからには世界の約4分の1いると言われているムスリムのことを無視できない!という理由で、18億人いる、というムスリム向けの大阪初!「ハラルラーメン」を2016年に開店しました。開店から半年経ち、店の認知度が上がり、ムスリムの間で大変有名になり、常に行列ができるようになりました。東京、さらにムスリムが2億人いるインドネシアでも出店しました。その後マレーシアに初出店するドン・キホーテからお声がけ頂き、パートナーとなり日本のハラル商品を中心とした輸出商社として、様々なハラル食品を海外に輸出するお手伝いをしております。
インバウンドが活況な時には国内の店舗でしっかりと収益を取ります。コロナ禍においてはインバウンドは期待できず、在日ムスリムを取り込みますが、学生や、大使館、工場や企業で働くムスリムがターゲットになりますので、学食や社食、通販でも一定の需要があります。
そして輸出です。当社の商品に関しては商品開発を継続し、ラインナップを増やすことで輸出先での販売拡大が見込みますが、当社は日本国内のハラル商品を仕入れ、ドン・キホーテの海外店舗向けに輸出する企業です。ドン・キホーテの海外成長戦略は、2030年に1兆円の売上を目標としておりますが、その中にはマレーシアの11店舗も含まれており、イスラム教圏での売上も大きく見込まれています。これに追随し、日本発のハラール商品でいかに「帆のる」のようなヒット商品を作っていくかが成功のカギとなりますが、日本で大きく売れている商品をハラル対応することでイスラム教市場でも価格さえ合えばほぼ同様の売上が期待できると考えます。もちろん既存ルートのドン・キホーテ以外の流通もその対象となり、AEONやダイソー、無印良品、コンビニ各社もその対象となり、大きく販路を拡大します。