弊社代表である孫は、9歳の時に片足を切断し、その後15年間、松葉杖を使って生活をしてきました。大学時に初めて義足ユーザーになった孫は、それまで松葉杖に拘束されていた両手が自由になり、生活の幅が大きく広がったことに感動すると同時に、義足を必要とする人々が利用できていない現実に問題意識を抱きました。さらに、義足を使う生活が続く中で、次第に既存の製品には改良できる点があると感じるようになり、自らの手で新たな義足を開発すべくBionicMの設立に至りました。
ロボット技術の飛躍とともに、様々な分野でその技術が活用される一方で、義足という分野においてはロボット技術の導入が大きく遅れています。義足市場で普及している99%以上の義足は動力をもたない受動式義足であり、「技術革新の空白地帯」と言えます。
既存の義足が抱える問題を解決する高機能義足を低価格で提供することは、現在の義足ユーザーののモビリティを改善させるだけでなく、高齢者を含めた人々のQOL(Quality of Life: 生活の質)を向上させたり、世界中の福祉における財政負担を改善させるなど、様々な点において大きな意義があるものです。
【主な事業内容や特徴】
東京大学発のベンチャーとして設立され、ロボティクス工学研究に基づく最先端テクノロジーを活用し、従来の義足の問題を解決し、自然な動きを実現する高機能義足を開発しています。
2018年に事業としてBionicMが設立された後にはシード・シリーズA・シリーズA2として総額10億円以上の資金調達を行っており、製品の市場投入に向けた開発を加速させています。
【今後の展望やビジョン】
日本・中国におけるテストマーケティングを経て、現在は世界最大の義足市場であるアメリカへの展開準備を進めています。
現状は義足に限っていますが、今後は脚の不自由な方以外も含めた、全ての人々のモビリティを拡張する事業へと展開していきます。