日本の食品ロスは全体で600万トンと試算されていますが、その数字にカウントされていない出荷前の野菜廃棄は生産高の約3割≒400万トンにもなると云われています。この数字に内包される課題はフードロスだけでなく、貧困による栄養不足、森林伐採、生ゴミ処理のための二酸化炭素排出など、副次的に多くの問題につながります。またフードロスの間接的な原因として、都市圏への一極集中化による地方の高齢化や過疎化も、この先10年で更なるフードロスの発生原因となります。
これらの課題に対し、生産から小売の概念まで新しくビジネスモデルを確立することで、次の時代の多くの人を幸せにする未来を作ることができる、それが廃棄野菜乾燥事業だと想起し、実施に至りました。
食糧廃棄が発生する生産〜消費の各段階のうち、可視化されにくい上流工程に着目し、圃場廃棄や未出荷野菜の活用に挑戦します。廃棄予定の野菜をJAや選果場が登録、弊社拠点で回収して自由水分量12%以下まで乾燥させて微生物の繁殖を停止させ、地元OEMとの共同加工により製品化します。登録データをアーカイブすることで自動的に廃棄量の調査も可能です。
地域に根付いた小規模加工場を分散して設置することで、コスト面と地域貢献の両面で課題をクリアしていきます。
販売は自社ECと、他社と共同開発中のライブコマースツールにて、消費者との交流を通じて乾燥野菜の用途拡大とフードロスへの取り組みを伝えて参ります。
現在熊本のOEMと開発中の「四川坦々やさい」は、旨味たっぷりの痺れるラー油の風味を楽しみながら野菜がたっぷり摂れる、身体と社会に良い商品です。地元OEMと一緒に名産品開発に取り組むことは、地域から応援されやすい事業のポイントの一つです。