このような「アシスティブテクノロジー」は収益が見込めるようなモデルではありません。しかし、誰かがやらなければならない事だと思っていますし、これら課題を解決できる技術をもっていて自分たちがそれに対応できると分かってしまった以上、「やらない」という選択肢はないと考えて、これまで継続してまいりました。
多くの鉄道事業者様では、昨今では安全面に配慮し、ホームドアなどのハード面で急速にバリアフリーを進めており、それ自体は大変有意義な取り組みであると思います。しかし、一方でハード面で出来る事には限界があると感じています。
そこへ、デジタル化によるソフトウェアの技術を付加することで、これまでに提供する事の出来なかった「安心感」「心身での負担の軽減」を提供できるのではと期待しております。
点字ブロックのうち、点状の形状で構成されている「警告ブロック」にのみQRコードを敷設し、そのQRコードには実際の地図情報に基づいた正確な位置情報や方角情報を紐づけます。QRコードにはそれぞれ固有のシリアル番号を付与し、その付近に何があるのか、それがどのような場所なのか、など情報を付加します。任意の場所のQRコードを読み取ると、即座にその現在位置と向いている方角を検知し、そこから行きたい目的地への最短ルートを算出して、音声ガイドにより誘導します。また、もし誘導するルートから外れてしまった場合には、音声ガイドでそれを通知し、元の正しいルートへ復帰するように促します。