昨今、マーケティングの一環としてNFTを利用する事例が増えてきましたが、NFTがマスアダプションしているとは言えそうにない現状において、NFTを取得する人はWeb3のリテラシーを持つ人に限られるため、そのマーケティングの効果はおそらく期待通りの結果にはなっていないことが推測されます。
それは、NFTを扱う際に必須となるウォレットの存在が障壁となっているからです。従来よく見るパターンでは、まずウォレットを作成させ、ニーモニックフレーズと秘密鍵を保管させ、ニーモニックフレーズが正しく保管できているかを試す復元テストを行って初めてNFTを取得する準備ができたことになります。Web3のリテラシーがなければ、あるいはよっぽど取得したい思いが強くなければ、このプロセス途中でほとんどの人が挫折します。
また、NFTの発行者側についても、Web3の知識を身に付ける必要があり、本来やるべきマーケティング活動に集中できなくなり、結果として、アドバイザーに何もかも任せざるを得ない状況に陥ります。
こうした状況から脱するために最悪なUXをひっくり返すことを最優先事項として「2.99」を開発しました。
Web3が徐々にながらも生活に入り込んできてはいますが、まだまだマスアダプションへの道のりは程遠い物であります。
元々、Web2.0とWeb3は提唱者も違えば有効数字も違うことからも、Web1.0→Web2.0の進化の先にWeb3があるのではなく、それぞれが並行したタイムラインに存在する一種のマルチバースであると当社では理解しています。
しかしながら、おそらくマジョリティーであるWeb2.0の進化形がWeb3であるという認識では、ユーザーのスキルが追いつくかWeb3技術の大衆への歩み寄りを待つことでしかマスアダプションは成されないでしょう。
特に日本においては、Web3=暗号資産/仮想通貨の文脈で語られることが多く、ITリテラシーを要する点で人の足を遠ざけているだけではなく、お金に関わる存在であるという先入観によりさらに近寄りがたい存在になっています。
それでは世界に取り残される一方で、ただただ我が国が死んでいくのを指をくわえるだけになります。
このような産業革命的な転換点こそチャンスであり再興のチャンスだと考えていますので、「2.99」がそのきっかけになることを願っています。