日本人の歴史に触れる機会は少なく、教科書出版社のアンケートからも、約半数の方が歴史を学びたい、知りたいと思っている一方で、実際にそういった機会がある方は二割程度となっている。まずは事業を通じてこのきっかけの提供を行う。上記のようなきっかけを提供することで、個人レベルでは趣味や行き先の選択肢が増える、出身地や住んでいる地域への理解が深まるといった変化につながると考えている。さらにこういった個々人が徐々に増えていくことで、社会全体としては、観光側面では行き先が分散することによるオーバーツーリズムの解消や、地域側面では地域愛が深まることによる若者の転出減少やUターン増加などの一因になり得ると考えている。
歴史コンテンツに特化した位置情報型音声ガイドプラットフォーム「GURURI」では、城郭や寺社、史跡などの歴史資源に特化して地図上に集約し、ユーザーは美術館のような音声ガイドを無料で聞くことができる。またエリアごとだけでなく、歴史上の人物や出来事などにちなんだテーマごとのコンテンツの制作まで行う。ユーザーもコンテンツを投稿することができ、実際に現地に行くと訪れたルートなども記録も可能なので、リリース後にはスタンプラリーなどのキャンペーンも実施する。史跡だけでなく、伝統工芸品などの地域の歴史を伝える店舗なども同じマップ上に集約。また、利用者の性別・年齢・居住地などの属性やどの場所でよく使われたのかといった位置情報のデータを計測・分析し、コンテンツの改善を行う。