スタートアップとベンチャーの違いについて解説

スタートアップとベンチャーの違いについて解説のイメージ画像
  • twitterのロゴ
  • lineのロゴ

この記事をシェア

スタートアップとベンチャーとは

日本では、スタートアップ企業とベンチャー企業が「始まって間もない若い会社」として一括りに混同して認識されるケースがあります。
しかし、両者には他に明確な違いが存在しているのです。設立年数や規模は、実は関係ありません。

スタートアップとは

「スタートアップ」という言葉は、IT企業が多く集まるアメリカのシリコンバレーで使われ始め、そのまま日本に入ってきたものです。その名称は「始動」や「開始」などを意味する英語「startup」に由来します。

スタートアップとは、先進的な技術(テクノロジー)やアイデアを強みに、ゼロから市場やビジネスモデル創出に挑戦する成長速度の早い企業やプロジェクトのことを指します。これまでにない社会価値を創造するイノベーションを生み出すことで、短期間での急激な成長を目指しています。革新的アイデアや最先端の技術でビジネスモデルを構築し、圧倒的なスピード感で事業を展開し、新たな市場を開拓していきます。

ベンチャーとは

英語の「Venture」と言えば、一般的には「Venture Capital」といった「投資を行う側の企業」を指しますが、日本における「ベンチャー企業」という言葉は、「ベンチャービジネス」から派生して作られた和製英語です。ベンチャー企業は、一言でいうと、企業規模を問わず、オリジナルなアイデアやテクノロジー(技術)をベースに、新しいサービスやビジネスを展開する企業を差し、さらにビジネスモデルの違いによって「スタートアップ」と「スモールビジネス」に分類されます。

ベンチャー企業は、早い段階での黒字化を重視し、飛躍的というよりはレバレッジが小さいビジネスで、堅実かつ長期的に右肩上がりの成長をとげていきます。

スタートアップとスモールビジネスの違い

日本では、スタートアップ企業とベンチャー企業が「始まって間もない若い会社」として一括りに混同して認識されるケースがあります。
しかし、両者には他に明確な違いが存在しているのです。設立年数や規模は、実は関係ありません。

<ビジネスモデル>

スタートアップは、世の中の潜在的なニーズをキャッチし、革新的なアイデアやテクノロジーをもとに、実証実験を重ねながら「新しいビジネスモデルを構築」します。スタートアップの可能性に共感したVCやエンジェル投資家から受ける出資が起動力となっています。掲げた「社会価値の創造」に向けてスピーディーに事業を展開し、新たな市場を開拓していく点が特徴です。

一方、スモールビジネスは、まだ世の中に顕在化していない顧客の潜在ニーズを解決するスタートアップに対し、顕在ニーズにアプローチします。「既存のビジネスモデルをベース」に事業を創出していきます。新たな知識や独自の技術が、ある程度受け入れられると予想できる場合に、既存の市場に参入。長期的な成長を見込んで、事業を展開していきます。

<ゴール>

スタートアップ企業が目指すゴールは2つ。M&AもしくはIPOです。Jカーブの成長曲線を描き、短期間で急成長させることで企業の価値を高め、株を売却して利益を確定させます。
それに対し、スモールビジネスが目指すゴールは、安定した収益と長期成長であり、右肩上がりのゆるやかな成長曲線となります。

<時間軸>

スタートアップは、短期間でのイグジット(M&AやIPO)を目指しているため、スピード感を重視しています。ファウンダーを含め、社員は即戦力になる人間で構成されています。
一方のスモールビジネスは、長期的な成長を目標にしています。バランスの取れた組織とメンバーで、無理のない社内プロセスを築いていきます。

スタートアップとベンチャーの現状

現在、国内ベンチャー企業・スタートアップ企業ともに、市場は成長中です。

特に、スタートアップのIPO市場は活況を呈しています。起業家の急成長やユニコーン企業の台頭、VCの出資増加により、コロナ禍においても、スタートアップ企業の資金調達は社数・総額ともに増加。一度に数十億円規模の資金調達を実施するケースも増えています。

大学では、研究開発や資金調達をサポートするプログラムが組まれる一方で、国のバックアップ体制も整いつつあり、2020年には、中小機構、JICA、JETROなど9機関による「スタートアップ支援機関連携協定」(通称Plus)が創設されました。

スタートアップの日本と海外の違い

<海外>

アメリカには、シリコンバレーに始まる多くのスタートアップエコシステムが存在します。現在も業界を席捲し続けるGAFAをはじめ、大きなリターンを達成したスタートアップが多く輩出されました。VCなどの投資家、大学が輩出する技術や人材、アクセラレーターやインキュベーターによる企業支援や、スタートアップと協業したい大企業など、相互に作用することで、スタートアップの成長を支援するカルチャーが出来上がっています。国の技術革新が急速に進んだ中国でも、社会実装型のイノベーションによるスタートアップの存在感が増しています。

<日本>

米国・中国・欧州と比べれば及ばないものの国内スタートアップ企業の資金調達額は急激に伸びています。日本では、スタートアップエコシステムが未成熟のため、スタートアップのIPOやM&AのEXIT成功事例は未だに狭き門であることは確かです。しかし、新型コロナウイルスにより一変した生活様式や、加速するDX推進に伴い、民間事業者や国を挙げてスタートアップ創出支援の動きが活発化しています。

まとめ

革新的なアイデアでイノベーションを創出し、市場を新たに創出し圧倒的な短期成長を望むスタートアップ。長期的な視点で独自の成長を目指し、既存の市場に新たな一手を投じるスモールビジネス。似て非なる両者は、それぞれ日本の経済成長に寄与するべくイノベーションを推進しています。

  • twitterのロゴ
  • lineのロゴ

この記事をシェア

基礎知識

オープンイノベーションの基礎知識

アクセラレータープログラムの基礎知識

スタートアップの基礎知識

新規事業・事業拡大に関する基礎知識

イノベーションの関連知識