世界200カ国で水道の水が飲めるのはたったの15だけ。恵まれている日本だがそんな国でも災害・地震ではすぐに飲料水・トイレの水、手洗い水が途絶える。一方普段の生活でも米を作るのは水がいる。沖大幹東大教授らの計算によると、牛丼並み盛1杯で2トン、風呂おけ10杯半分の水が必要だという。人が年間に取る水はざっと2トン。食料生産に必要な水はその千倍。日本はその4割を輸入に頼っている。農作物や工業製品を輸入するのは、それを作るのに必要な水を原産国から輸入することに等しい。これを「仮想水」という。沖教授らの試算では日本のある年の仮想水の総輸入量は640億立方㍍。砂漠を抱える中国、イラクなども押さえて世界一だった。
我々は水の偏在対策に軽くて強く折りたためる「ハニカム・コア」、すきまなく水をたくわえる「多面空間充填体」技術を用い、運びにくい、消えて無くなるなど、水の弱点をカバーし「水を容易に運ぶ」技術を世界に提供する。
世界水フォーラムのテーマ「SHARING WATER」関連の施策を引続き展開する。同フォーラムに令和天皇も来られ資料をお渡しした。「適水適所」、水の水周辺の諸問題を解決したい。
水に関しては日本人は当たり前の資源として、その重要性やありがたさを理解していない。そこで、運びにくく漏れやすい水の保管、移動に関し、よりその融通性を高め、より良い水の活用を日本を起点に図る。
リバーは英文でRIVERでライバルの語源である。世界では水の奪い合いの時代も来るかも知れない。そこで、雨期の満々(マンマン)たる湖の水を、乾期に残す、無為にムザムザと蒸発させることなく利用し、動植物の干ばつ被害も回避するような諸施策を展開したい。
そのための道具であるが、関連特許を4つ取得し、さらに明治大学、千葉工業大学の協力を得て、研究の深度・精度を深めている。小さな卓球玉位の大きさから、直径5メートルを超えるような球形(ハニカム・コア構造)の道具や箱型の道具(多面体空間充填体構造)で水を統御する。ハニカム・コア構造(写真)は大きな水玉の骨格構造になる。科学技術庁長官賞を受賞した明大石田准教授との共同研究である。
【ご参考:明大URL】
1)水フォーラム協働 https://www.meiji.ac.jp/koho/press/2018/6t5h7p00000rktjh.html